日本経済新聞 2002年(平成14年)8月27日(火曜日)
廃タイヤ活用天然芝生シート 屋上や校庭用首都圏で販売
環境緑化エンジニアリング 管理土より容易
緑化資材の開発などを手掛ける環境緑化エンジニアリング(仙台市、内田社長)は土の代わりに廃タイヤ原料を使った床材に天然芝生を張り付けた商品を首都圏で販売する。透水性に優れ、芝が根腐れしにくい。土に比べて維持管理の手間が省けるのが特長という。屋上緑化や校庭の天然芝化などに関心を持つ自治体やデベロッパー向けに、九月から受注を始める。同社は東海建設(千葉県鋸南町、平田哲平社長)と組み、千葉、東京、神奈川、埼玉の一都三県で販売活動を始める。商品名は「スクールターフ」とする。東京都が去年、大規模建設物を新改築する際に屋上緑化を条例で義務づけるなど、首都圏での需要が大きいと判断した。車の廃タイヤを長さ0.1?7mm程度の棒状のチップに砕き、道路舗装の接着剤に使うアスファルト乳剤や採石、肥料などを混ぜる。厚さ五?十センチほどのシート状に伸ばし、その上に芝生を張って完成させる。床材の製造技術はオーストラリアのベンチャー企業ストラタム社(シドニー)と提携して開発した。アスファルト乳剤は道路舗装中堅の東亜道路工業から提供を受ける。床材はタイヤチップや採石の隙間から余分な水分が下に抜ける構造になっていて、「土よりも芝の根が傷みにくい」(内田社長)という。維持管理は刈り込みと年に一回?二回の肥料のみで、目土の追加などの手入れは不要。弾力性に富むため、校庭や歩道など人が芝生を踏む場所でも十年程度は利用できるという。工事は現場を枠で仕切って床材の原料を流し込み、その上に芝生を張る工法が一般的で、価格は一平方?当たり約一万円。一?ないし五十センチ四方など複数の形態の芝床をリースする事業も始める。各種イベントや「駐車場の一部を芝生にしてビアガーデンに使いたい」といった期間限定の需要に応える。貸出価格は三日間で一平方メートル約三千円の予定。環境緑化エンジニアリング社と東海建設は機月中旬に東海建設本社内で芝生の展示説明会を行ない、受注を始める。初年度の売り上げ目標は三億円。床材の主原料となる廃タイヤは不法投棄の問題が深刻で、床材転用は環境対策としても効果がある点を訴えていく。