
リサイクルゴムチップにより空隙を確保された芝生の土壌は排水性が大幅に改善されるので、水(重力水)を溜めにくい構造になります。芝生が生長するためには、重力水ではなく、毛細管現象等で上がってくる水分が必要です。重力水が排水されずに溜まってしまうと、芝生の根が腐ってくる原因になります。ゴムチップを土壌に混合する事でできた空隙は上からの踏圧等で潰されてしまうことがありません。
長年エアレーション等を行なわないでいた芝生の土壌は、固結して透水性が悪くなってきますが、ゴムチップを混合すると固結しにくくなり、健全な土壌の状態を保ちます。(芝生の葉は二酸化炭素を吸収し、酸素を放出する。根は酸素を吸収し、二酸化炭素を放出する。床土が固結すると酸素の吸収が低下し、芝に大きなストレスを与え、生育を阻害することになります。)
エアレーションは芝生の新陳代謝を促すと共に、土壌に新鮮な酸素を送り込む大切な作業ですが、ゴムチップを混合すると、空隙が土壌に確保されるのでエアレーションはほとんど必要なくなります。芝生の土壌は通常、固相、液相と気相という三相分布によって分析・評価されます。
この三相分布のバランスがとれていると、良い芝生土壌と言う事になりますが、芝生の場合は人が乗るため踏圧がかります。すると常に固相が増大した状態になってしまうのです。
固相が増大したままになってしまうと芝生の根が成長できなくなったり、酸素が行きいわたりにくくなったりします。この状態を改善するためにエアレーションを定期的に行ない、土壌に酸素が行き渡るようにし、芝生の根が成長しやすくなる様手助けをします。ゴムチップを芝生の土壌に混合すると固相の増大を長期間に渡り防ぐことが出来ます。
ゴムチップには空隙を確保するという特長があります。2mm?10mmという大きな粒径のゴムチップを芝生の土壌に混合する事で、空隙ができて熱が逃げるのを防ぎます。
廃タイヤラバーチップによる窒素化合物の流出防止2002年ウィスコンシン大学マディソン校土木環境工学部ジム・パーク教授,ボブ・リシ研究員の実験結果では、砂層の下に10cmゴムチップ層を設ける事で1年間試験すると最21.7%窒素化合物の流出を防止した。
芝生の根頭組織は葉、茎および根を再生させるための源である。頭組織を活カある状態で維持する事は非常に重要であり、根頭組織を傷つけないような対策を取らなければならない。競技や人々の通行により根頭組織が完全に摩滅してしまった場合、芝生は速やかに死んでしまい、その部分が裸地となる。芝生の成長に取って大切なこの根頭組織を保護するのにゴムチップは役立ちます。
競技場の多くの芝生の土壌は、砂と有機混合物の配合土壌か、100%砂を使用した土壌がほとんどです。砂は研摩剤的な作用を持つので芝生の根頭組織を傷つけます。(鉄板で出来ているショベルカーの爪が、砂ばかり掘ったりしていると、半年足らずで磨り減ってしまうほどです。)競技場で使用されやすい場所の芝生は密度が低く痛み具合が激しい。この様な部分は、特に芝生の根頭組織が砂によって磨耗させられていると思われる。
ゴムチップは、鋭い角のある塩の結晶の様な砂と違い、丸みを帯びた形状である。また、表面積が砂粒子より大きい。このことは芝の根頭組織の保護、表面の平滑化、芝の品質向上ならびに圧縮抑制に効果がある。必然的に競技を行う上での適性を改善する。さらに、ゴムチップ表面施工によって毎年もしくは定期的な播種および更新の必要がなくなれば、芝地管理のための投資を抑えることができると思われる
土壌改良に使用するラバーチップは2mm?10mmの物を使用します。これは空隙を確保するためで、このとき使用するゴムチップが細かい粒径の物では空隙を確保できません。土壌が泥濘化しやすい状態であったり、既存の土を使用する場合は杉やヒノキの樹皮を10%混入ことがあります。繊維状の物を混入する事で土壌を安定化させます。
ターフチップM工法は競技場やグランドの芝地を新設する場合は非常に効果的ですが、すでにある芝地には使用が適さないでしょう。新設ではない、すでにある芝地を土壌改良する場合は、芝地を全て取り除き、新たにゴムチップを混合した土と入れ替えなければいけません。これには膨大なコストが掛かるばかりでなく、使用できる様になるまで数ヶ月間待たなければいけません。競技場やグランドを新設する場合は予めこの期間を計画に入れることが可能ですが、既存のグランドや競技場では現実的ではないでしょう。