ブルーベリーとは

ブルーベリーとはどのような物か?

ブルーベリーはツツジ科スノキ属(コケモモ属とも云う)の小果樹である。その果実が美しいブルーになることからブルーベリー(Blueberry)と呼ばれている。この仲間の植物は北半球一体に広く分布していて、欧米では昔から利用して来た。特にアメリカインディアンにとっては重要な果樹であったと云われている。日本でもこの仲間の植物としてクロマメノキ、クロウスゴ、ナツハゼ、コケモモなどが知られ、とくにクロマメノキは「アサマベリー」の名前で商品化されている。

一般にブルーベリーと呼ばれているものは大別すると3つに分けられる。1つはアメリカ大陸北部を原生地とするハイブッシュブルーベリー(Vaccinium australe Small,Vcorymbosum Linnaeus)、2つはアメリカ大陸南部を原生地とするラビットアイブルーベ リー(V.ashei Reade)で、この両者は栽培種となっている。3つは野生種で、その代表的なものはローブッシュブルーベリーと総称されるアメリカ大陸北部に自生しているものである。北米大陸におけるこれらの生産土は1985年度でハイプッシュブルーベリー 62,575t、ラビットアイブルーベリー 5,244t、野生種35,661tとなっているが、その後更に増加が続いていると推定される。

東北地方での栽培に適する系統は耐寒性が強く、品質のよいハイプッシュブルーベリーである。ラビットアイブルーベリーは土壌の適応性も広く、生産力もあるが耐寒性が乏しいので東北地方では一部の地域を除いて経済栽培を行なうことは難しい。北アメリカでは野生のロープッシュブルーベリーを採取して加工用として利用している。耐寒性が強いことから寒冷地での栽培も考えられるが、樹高が低過ぎて収穫に難があり、機械化を伴わなければ栽培は困難である。

ハイブッシュブルーベリーの品種

ハイプッシュブルーベリーはアメリカ合衆国北部に自生していたV.australeおよびV.coyrmdosumの中から選抜、交配して作られた4倍体の系統である。一般に耐寒性が強く品質も良い。以下、主な品種をこれまでの試作結果を基に紹介する。

1、早生品種

1)ジュン(June) Brdoks × Rqubel

樹勢中位で立ち性。秋に狂い咲きする性質があるが耐寒性は極めて強い。果実は中〜小玉で色は暗い。早生種の中では酸が少なく味も良いが小玉であるため生食用としての経済栽培には向かない。凍害多発地帯での加工用あるいは摘み取り用としての可能性はある。

2)ウェイマウス(Weymouth)June × Cabot

樹は小さく、開張性。果実は大玉であるが香が乏しく、果肉も軟化しやすく経済栽培には向かない。鉢横え、庭園、摘み取り園向き。

3)ブルエッタ(Bluetta)North Sedgewick Iowbush × Earlibue

樹高は低くやや開場性。果実は丸く大〜中玉深見映えも良い。酸味がやや強いが早生種としては味も良い方。片親がロープッシュであるので耐寒性は強い。スカー周辺部の着色が遅れる場合がある。

4)アーリプルー(Earliblue) Stanley × Weymouth

株は開き気味の立ち性で樹勢旺盛。大玉で果色美しく香もあり、早生の基幹品種として期待される。凍害にはそれほど強くないと推定される。

5)コリンズ(Collins)Stanley × Weymouth

株はやや開き気味に立ち性。大玉で品質も良く、玉の揃いも良く、収穫時期による玉の大きさの差は少ない。園地によっては良く育たない場合があるので試作をしてから導入する必要がある。

6)スパータン(Spartan)Earliblue × US11−93

コリンズと同時期の収穫。果実は極めて大きく美しいブルー。もっとも将来性が期待される品種。株は立ち性。樹勢維持に多少難がある。とくに水田跡地での生育は極めて悪いので試作後導入した方が良い。挿し木は困難。

7)パトリオット(Patriot)(Dixi × Michigan LB−1) × Eariblue

コリンズと同時期の収穫。果実は大きくやや扁平。花芽を間引かないと小玉になり収穫しにくい。耐寒性は非常に強い。香りが独特で、生食の場合嫌われる傾向がある。

2、中生種

1)ブルーレイ(Blueray)(Jersey × Pioneer)×(Stanley × Junqe)

樹勢強く、やや立ち性。果実は扁平であるが大玉。味も濃厚で香りもあり生食用としての品質は高い。早目の中生種として積極的に入れて行きたい品種。新しい枝が発生しにくいのが問題。

2)ブルークロツプ(Bluecrop)(Jersey × Pioneer)×(Stanley × June)

株は立ち性。果実は明るいブルーで大玉。硬く香りもあって品質も良い。極めて豊産性であり、ならせ過ぎると果実が小さくなる。落果、裂果も少ない。中核品種として積極的に取り入れたい

3)バークレイ(Berkeley)Stanley × (Jersey × Pioneer)

株はやや開張性で強健。果実はブルームに被われ明青色の大玉。酸味はややあるが品質は上。商品性は高い。乾燥が続くと落果しやすく、長雨が続くと着色不良や味の低下が目立つ。

4)ノースランド(Northland)Berkeley × 19H

株の勢いは極めて旺盛で量産。果実はやや黒く、日持ちは余りよくない。果実の大きさは中玉。耐寒性は極めて強く寒冷地向では捨てがたい品種、株もとからの吸枝発生が多いので生育期間に1〜2回の除去が必要。

5)ミーダー(Meader)Earliblue × Bluecrop

ブルークロツプと同時期の収穫。果実は非常に大きく硬い。スカーも乾きやすく落果、裂果も少ない。株は立ち生で強健であるが枝の発生が疎で生産性にまだ疑問が残る。

6)ブルージェイ(Bluejay)Berkeley × Micjigan241

果実は中玉でやや腰高、果粉厚く美しい。株は直立生。裂果、落果とも少ない。耐寒性は極めて大きい。前向きに検討したい品種。

3、晩生種

1)コピル Coville(Jersey × Pioneer) × Stanley

株は開張性で強健。果実は扁平で大玉。酸味は強いが味は悪くない。生食用としての用途より料理用としての価値が高いと思われる。

2)ペンバートン(Pemberton)Katharine × Rubel

株は直立性。果実はブルームに被われ見映えがする。大玉で豊産性。しばしば凍害発生が見られる。

3)ジャージー(Jersey)Rubel × Grover3)ジャージー(Jersey)Rubel × Grover

株は開張性で極めて強健。生産力も大きい。果実は中玉。味はよい。ならせ過ぎると小玉になるので剪定は強めに行ない、場合によっては花芽を切り返す必要がある。東北地方にもっとも多く入っている品種であり、栽培方の改善による大玉化が課題。

4)ディキシー(Dixi)(Jersey × Pioneer) × Stanley

株は開張性。果実は扁平であるが大玉。味も濃厚でよい。花芽が凍害を受けやすく、東北地方では生産が安定しない。

5)ダロウ(Darrow)(Wareham × Pioneer) × Bluecrop

株は立ち性。大玉で品質も良いが酸味が強い。晩生種にはよい品種が少ないので積極的に導入を勧めたいが、果皮が柔らかく輸送性に若干難がある。

6)レイトブルー(Lateblue)Herbert × Coville

最晩生品種。株はやや開張性で強健。果実は丸みのある大玉、酸味やや強い。収穫期が9月にな場合があるので高冷地では問題。収穫時期が遅れると酸味が一層強くなる。

7)エリオット(Elliott)Burlington × [Dixi × (Jersey × Pioneer)]

 最晩生種、レイトブルーより1週間遅い。果叢は疎で収穫しやすい。耐寒性は大きい。経済性等については未知数。

以上のはか、当附属農場ではブルーヘブン、ノースブルー、ノーススカイ、ノースカントリー、ブルーチップ、デューク等の試作を開始している。また、最近、ニュージーランドからプル(Pure),ヌイ(Nui)、レカ(Reka)の3品種が導入され注目されている。