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CPSCプレイグランドハンドブック4.表面の仕上げ(舗装)

4章 表面の仕上げ(舗装)

遊具の下やその周囲の床面は、墜落によるケガの程度を決める主要因子である。落下による衝撃を吸収する床は、多分硬い床に落下した場合と比較して、ケガの程度が軽くてすむだろう。落下による頭部打撲傷は生命を脅かす可能性があり、より衝撃吸収力の大きな床を作ればひどいケガを減らせる見込みが大きい。しかしたとえどんな材料で床を作っても、落下によりある程度のケガは起こることは認識しておく必要がある。

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4.1 舗装材料の衝撃吸収性の決定

 人間の頭部打撲傷の許容範囲について詳細に予想できるデータはない。しかし生命医学の研究により、命に関わるようなケガが生ずるかどうかの判定に、2通りのやり方を使用することができよう。

  第1の方法は、頭を打ったときの減速度のピークが重力の加速度の200倍(200G)をこえていないならば、命に関わるようなケガにはならないとするものである。第2の方法は、衝撃時に頭部に生ずる減速度と、減速して停止するまでの時間の両方が頭部打撲傷の評価には重要であるとするものである。この後者の方法により数式を使って頭部打撲傷基準(HIC)として知られる値が導きだされている。頭部打撲傷は、H I Cが1000をこえなければ生命には別状ないと言われている。

  遊び場の舗装材料の衝撃吸収特性の評価試験法として、最もよく行われている方法は、材料の試験片の上に金属で作られた器具を落とし、加速度と衝撃時間を記録することである。試験法は「遊具の下または周囲の床のASTM衝撃試験標準規格」として、ASTMF1292[資料6]に記載されている小さくなるような最大高さである。従って床面材料の限界高さとは、落下しても命にかかわる頭部打撲傷は生じないと思われる概略の高さと考えられる。

  遊具の特定な部分の下や周囲に使用される舗装材料は、遊具ごとに指定された遊戯高さの最高値以上の限界高さを持っていなければならない。この高さを遊具の落下高さという。

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4.2 限界高さ

 この言葉はもともとヨーロッパで使われていた言葉で、床面の材料の限界高さとは、ASTM F1292 で述べられた手順に従って試験したとき、設置された金属遊具の衝撃減速度のピークが200G以下でHICの値が1000より小さくなるような最大高さである。従って床面材料の限界高さとは、落下しても命にかかわる頭部打撲傷は生じないと思われる概略の高さと考えられる。

 遊具の特定な部分の下や周囲に使用される舗装材料は、遊具ごとに指定された遊戯高さの最高値以上の限界高さを持っていなければならない。この高さを遊具の落下高さという。

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4.3 遊具の落下高さ

各種の遊具ごとに落下高さは以下の通り推奨されている。

クライムパー(よじ登り遊具)および水平梯子

落下高さは構造上の最大高さである

高架プラットフォーム(滑るプラットフォームを含む)

落下高さはプラットフォームの高さである。

メリーゴーランド

落下高さは子供が座ったり、立ったりする周回線での地面からの高さである。

シーソー

落下高さはシーソーが到達しうる最大高さである。

スプリングロッカー

落下高さは座席もしくは指定された遊戯面の地面からの最大高さである。

ブランコ

最大到達角度(停止位置から90度と推定される)で子供がシートから落ちる可能性があるので、落下高さはブランコが支持されている旋回軸の高さである。

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4.4 安全な舗装材料の必要のない遊具

子供が遊んでいる時、地面の上に立ったり座ったりする遊具は弾力のある床材料を必要としない。これは例えばサンドポックス、自由遊戯用の壁、プレイハウス、その他、遊戯面が地面から離れない遊具である。

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4.5 各種の表面床材料に対する許容度

 アスファルトやコンクリートのような硬い床材料は、ゴムマットのような衝撃を吸収するユニット材の材料の基礎として用いるので、遊具の下や周囲には適切とはいえない。土や締め固まった泥のような材料は、衝撃吸収が小さいのでやはり適当でない。同様に草や芝はすりきれたり環境条件により落下したときの衝撃吸収力が減少することがあるので、すすめられない。

 遊び場の表面材料として承認されたものに、ユニット状のものとゆるく充填されたものの2つのタイプがある。ユニット状材料 ― 一般にゴムマットかゴム状の材料を遊び場の適当な位置に接着剤で張り付け養生することにより、ユニット状衝撃吸収材のように仕上げたものである。ユニット状材料は多くの製造会社で作られており、異なった衝撃吸収性能を持つ材料が販売されている。遊び場にユニット状材料を取り付けようとする人は、その材料に固有の限界高さを製造者に確認し、テストデータを要求すべきであろう。さらに場所の条件を製造者から聞く必要がある。なぜなら一部のユニット状材料は、上述のように硬い表面の上に敷設することが求められるからである。ゆるく充填された(ゆる詰め)材料一十分な厚みを保持して取り付けられるならば、衝撃吸収材料として承認される。

 これらの材料としては特に制限はないが、砂、砂利、木砕片、タイヤ砕片などである。ゆる詰め材料は、アスファルトやコンクリートのような硬い材料の上には取り付けない。ゆる詰め材料は、一般に遊び場の床材とは違った目的で売られているため、多くの販売者は材料の衝撃吸収性能に関する情報を提供することができないことが多い。このため、CPSCは、遊具の下や周囲の床面によく使用されるいくつかのゆる詰め材料について、相対的な衝撃吸収性を決定するための試験を執り行った。付録Dは試験材料について述べたものである。試験は遊び場の表面材料に係る自主的な基準である。ASTMF1292の方法により行われた。表−1は8種類の材料について、圧縮していない6,9,12インチの厚さについて、フィートで表した限界高さ試験を、表にしたものである。表には同時に圧縮した状態で9インチの厚さについての限界高さについても報告されている。  表−1は以下のように解釈すべきである。もし圧縮されていないウッドチップが6インチの厚さで使用された場合、限界高さは7フィートである。もし9インチの圧縮されていないウッドチップが使用されたならば、限界高さは10フィートとなる。いくつかの材料では圧縮されると限界高さが減少することに注意する必要がある。

  表−1で示した限界高さは、様々な高さを有する遊具が安全であるために必要となる、ゆる詰め材料の種類と厚さを選定する指針として使用してよい。樹皮の固まりのように、表に示されていないゆる詰め材料についても、表に準じた衝撃吸収力がある。しかしCPSCが材料の試験を行ったわけではない。

 ゆるく充填された材料はどんなものでも使用していると、厚さが減少するので衝撃吸収力が変わってくる。そのため安全性に余裕を持たせて、衝撃吸収材の種類と厚さを選ぶ必要がある。ゆるく充填された材料を使用する場合、使用個所の周囲を抱き込むような方法が推奨されている。また遊び場の場所や天候条件、使用頻度にもよるが、必要な厚さを確保するために頻繁に維持管理を行い、充填されがちの材料をゆるくほぐす必要がある。(付録Cに示した維持管理方法を参照のこと)

  遊び場の遊具の取り付けに際し、遊具の支持ポストにマーカーを貼り付けることが推奨されており、これは遊具の下と周囲にゆるく充填された保護材料の正しい高さを示すものである。このマーカーは材料の補充が必要かどうかの決定をする上で、維持管理者の助けとなるだろう。

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(表−1)
表-1 試験材料の限界高さ(フィート)
材料 圧縮しない場合の深さ 圧縮した場合の深さ
6インチ 9インチ 12インチ 9インチ
ウッドチップ 7 10 11 10
2度粉砕したバークマルチ 6 10 11 7
エンジニアードウッドファイバー※ 6 7 >12 6
細砂 5 5 9 5
粗砂 5 5 6 4
細かい砂利 6 7 10 6
中くらいの砂利 5 5 6 5
粉砕したタイヤ 1.0〜12 N/A N/A N/A
N/A 該当無しの意

※ この製品はハンドブックの前の版で``ウッドマルチ”と呼ばれていたものである。“ウッドチップ“の方がより正確な表現である。

** この製品はハンドブックの前の版で“均一ウッドチップ',と呼ばれていた。プレイグランド関連業界では、このように“エンジニアード(工業化)ウッドファイバー”の名でより一般的に知られている。

***このデータは、4つのメーカーで作られた裁断タイヤのサンプルを非圧縮で6インチ深さにしたものについて、当委員会とは別の実験機関が行なった試験により得られたものである。報告されている限界高さは10フィートから12フィートにまたがっている。裁断タイヤを保護表面材として設置する人は、製造業者に対して、ASTM−F1292に則して試験された材料の限界高さデータを要求することを勧める。

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4.6 他の表面床材の特徴

 特殊な地点で表面床材を選ぶとき、これはそこでの環境条件に左右される。付録Cには、特別なプレイグランドで選択する際に影響されそうな表面床材の特徴をまとめている。

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翻訳:岩手大学 農学部生活環境工学科   藤井 克己 教授
この文章はCPSCハンドブックより引用したものである。
CPSC Webアドレス http://www.cpsc.gov
ハンドブック原本のアドレス http://www.cpsc.gov/CPSCPUB/PUBS/325.pdf

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